★Happy Halloween 2018.10.31🎃★(Lily .2)

2018.10.31 (Wed)
ここは、韓国で1番有名だと言っても嘘じゃない場所───

Seant

各界の著名人や芸能人もお忍びで足を運ぶと言う、いわゆる選ばれた人だけが遊べる場所。

勿論、一般人の自分がこの店に客として招かれる筈もない。
ここに来たのには理由があった。

そう、注文して貰った花を届けに来ただけなのに───

「ちょ、何する気ですか?」
「ああん?ハロウィンらしい事だよ。」
「いや、僕は大丈夫ですって…」

引きずるように連れて来られた部屋は、壁一面が鏡になっている明るい部屋だった。
店の内装に通ずるものがあり、キラキラと輝く小さめのシャンデリアが店のオーナーのセンスを語っていた。
その部屋の真ん中に大きなソファが鎮座している。

「あ!チャンミンだ!」
「え。」

そう叫んだのは、数人そこにいた内の1人で。
金色ヘアで顔が小さくて細い。
目元がぱっちりしていて、まさしくお人形さんみたいな子だった。

「何で、僕の名前…」
「お前はここじゃ有名人だからな。」

僕の疑問にヒチョルがアッサリと答えた。

「え。」
「テミナ、チャンミンを綺麗にしてやってくれ。」

キレイニシテヤッテクレ

「えええっ?ちょっ、ヒチョルさん!それどういう意味ですか!」
「ああん?まんまだろ。誰にも負けないくらいに頼むぞ、テミナ。」
「あー、何で僕が…。」
「いやいやいや!僕は一介の花屋ですし!綺麗になんかならないですし!」
「やってみなきゃ分かんねぇだろ。…てか、チャンミンならやってみなくても分かるような気もするけどな。」
「なっ…、僕は全然普通でいいですから!」
「まあ、あれだ。あのチョン・ユンホの恋人なんだから、地味には暮らせる訳がない。諦めな。」
「ヒチョルさん!」

僕の訴えは届かなかった───


---


「はい、出来た。目、開けてみたら。」

テミンに言われるままに目を開けた。

「っ。あ、れ…」
「どうしたの?」
「あ、いや。勝手に女子にされるかと思ってたから。」
「そうしようかとも思ったけど。でもユノヒョン、そういうの好きじゃないと思うから。眉とかは少しいじったけどね。」

それは予想外だった。
ヒチョルの事だから、もっと「仮装」をさせられるのかと思っていた。
鏡に映る自分は、正真正銘の男子で女子ではない。
確かに眉は綺麗に揃ってる、髪はどうやったのか色が若干綺麗なグレーっぽく変わっていた。
片方だけは耳にかかっていて、いつもの自分の雰囲気とは若干違う。

でも、あとは特に変わりない───

「おー?出来たかテミナ。」
「出来ましたよ。」
「いいね、チャンミンらしい。お前、俺の意図ちゃんと分かってんじゃん。」
「間違っても女装なんてさせないですから。」
「チャンミンはそのままで十分綺麗だからな。」
「…悔しいけど、その通りです。」
「じゃあ、服装だけは変えとくか。ほら、これ着ろ。」

そう言ってヒチョルから渡されたもの。

「え、これ。」
「ま、スーツなんだけどな。詰襟で、貴族の将校っぽくていいだろ。ホストっぽい。」
「いや、僕はホストじゃないですから。」
「まあまあ。盛り上げるの手伝ってくれよ。」

ヒチョルの店は繁盛していて、入店するのに苦労すると聞いている。
だから、自分1人が盛り上げたところでなんの足しにもならないのに。

「最後に、これ。」
「え、これ。───仮面?」
「スタッフは皆被る予定だから。チャンミンもこれ被ってユノのテーブルに付けよ。ハロウィンだし、少し志向を変えないと。…アイツ気づくかな。」
「いやいやいや!ちょっとそれはダメですよ。ユノの仕事の邪魔になる事はしたくないんです。」
「邪魔?には、ならねぇだろ。て言うか、オーナーは俺だしな。俺がいいっつってんだからいいんだよ。」
「でも、本当にこれはマズイって…」
「なぁ、テミナ。ユノの驚く顔見たいよなぁ?」
「…そうですね。僕に見向きもしなかったんですから、当然です。」
「それはちょっと話が違うけどな。」

今、凄い事をサラっと言われた気もする。
でも、それよりもこの状況はマズイ。
ユノにとって職場は神聖な場所だ。
そこに遊び感覚で踏み込む訳には行かないのに。

「じゃあ、店出てくれる?あ、仮面被れよ。バレるから。」
「ああ、もう、ヒチョルさんてば!本当にダメですってば!」
「楽しみぃ~。」

ヒチョルが手をひらひらさせながら部屋を出て行った。

「いや、本当にマズイのに…」
「諦めなよ。ヒチョルさんは言い出したら絶対引かないから。」
「はぁ。もう…」
「ねぇ、て言うかさ。」
「何だよ。」
「アンタ本当にユノヒョンの恋人なの?」
「どういう意味。その前に僕の方が年上だと思うから、口の利き方気を付けろよ。」
「ふん。あんなに僕が言い寄っても見向きもされなくて。今日来てるお客はほぼほぼユノヒョン目当てで。選り取り見取りなのに、何でアンタなんだろう。」
「…さぁ、何でだろ。毎回来る度に住む世界が違うって思うしね。現に、こういう事普通はやらないから。」
「僕らにはこれが普通なんだよ。これでお金貰ってんの。じゃあ、僕行くけど?」
「ちょ、」

何かもう何言ってもどうにもならない気がする。
ヒチョルは絶対テミンが言うように意見を覆しそうにもないし。
こうなったらユノには見つからないようにしてさっさと終わらせよう。

仮面───
両目と鼻の一部が隠れるようにカーブしている。
見えるのは顔の一部と口元だけ。
これで到底僕だと気づくはずもない。

そう勝手に言い聞かせてテミンの後に続いて部屋を出た。



to next.



ユノとの絡みが全くなかった件(再び)←


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