Maria .2

2018.10.01 (Mon)
穢したくない

でも堕ちればいい

───俺の手で


*YH


誰にでも愛を与えられるひと

それが世間で噂される自分。

全てを否定する気はないが、自分側へ相手を招き入れるには実は人より多くの時間を要する。
それは、あの頃の名残なのか…もともとの性格なのか。
普段がおくびにも出さないそれのせいで、俺は優しく可愛く慈しみ溢れるマリアみたいな存在だそうで。

相手の気持ちを分かっていながら、それに気付かないフリをしてアイツを抱いてるようなこの俺が───

チャンミンは真っ白だ。
表で自分を見せる時はわざと強めの口調になり上から目線での物言いだと思われがちだが、それはキャラであって実際のそれとは全く違っている。
いつも控えめで口数が少ないし、言うべきところはきっちり発言するが強いものではない。

そんなチャンミンの気持ちに気づいたのはいつだったか───

特に大きな出来事があった訳でもなく、一緒に過ごす時間の中でじんわりとそうなっていたような気がする。
最初は、頼る人がいないこの世界で嫌でも一緒に過ごす相手がいれば、そこに憧れのような気持ちがあってもそれはあり得ることだと思った。

まさに弟をあやすような感覚、それに近かった。

それがいつの間にか、熱っぽい目で見られるようになり…我慢出来なかったのは俺の方。

自由が利かないこんな生活だから。
持て余す生理的現象を互いで解消しよう、恐らくそんな提案だった気がする。
きっと潔癖なチャンミンなら断るだろう、その目論みは見事に外れて。
チャンミンは俺の腕の中で躊躇いもなく全てを曝け出した。

真っ白な人を穢したくはない。

でも、その白さに色を付ける相手は他でもない自分が最初でいたい。

そんな自分勝手な我儘がチャンミンを苦しめていることに気付かないふりをして───

俺に素直に抱かれて、言葉もなく部屋を出て行くアイツには。
普段微動だにしない心の指針が、いつも何故か振り切れるほど動いた。
仕事で考える事が増え自分なりに悩み、誰にも言えずに人知れず心が弱る時、チャンミンは何の違和感もなく寄り添ってくれていた。

それなのにアイツの気持ちに気付きながら知らない顔をしてる、俺はきっと手の施しようがない「悪い男」。
いつか当たり前みたいに最低だと罵られ、何も言わず哀れみのような瞳を向けて離れて行くんだろう。

それでいい。

それくらいが、いいんだ。



チャンミンの未来のために───



玄関でセキュリティの解除の音がして、暫くして彼女が顔を見せた。

「ユノ?」

番号を教えたのは間違いだったかも知れない。
こうも距離を縮められると、どんなにいいと思った女性でも辟易してくる。

ただ、今の自分の身丈に合った相手なのかも知れない。
そう思えば幾らか気分が楽になる。

「おう。」
「誰かいたの?」
「いる訳ないだろ。」
「ふぅん。ご飯は?」
「まだ食ってない。」
「じゃあ、何か作るからシャワー浴びて来て。」
「あぁ。」

チャンミンを抱いた時の匂いも、その熱も。
まだ鮮明なのに。

全てを流し尽くして行く熱いお湯を浴びながら。

これが現実だと言い聞かせた───




to next...







☆ライブツアー2018 Tommorow記念☆ ←いつまで続くか…(笑)
嫌いじゃないけど、こんな2人も!



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