Odette

背中合わせの2人のお話
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Maria .1

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この関係を言葉にするならなんて言えばいい───


*CM


「…っ、ユノヒョン、」
「ん?」
「僕の事、…好き、っ…ですか?」
「あぁ?」

シーツの擦れ合う音、二人の周りで微かに揺れる濃厚な空気。
首の下に回されてたその腕に強く引き寄せられた。

ヒョンの香りに包まれてるだけで、それだけで幸せだと思うのに。
毎回、毎回確かめるみたいに、こうやってヒョンに尋ねてどんな答えが欲しいと言うのだろう。
求める事はしないと誓ったはずなのに、それが条件でこの腕に抱かれていると言うのに。

貴方の腕の中はあまりにも心地よくて、必死に固く絞めている部分がゆるゆると解けだしてしまう。

「…ねぇ、ヒョン。」
「何だよ。」

すごく面倒くさそうに返事が返って来る。
そして、いつも確かなものは何一つは貰えはしない。

それでも、いい。

傍にこの温もりが確かにあるのなら。
どんなに曖昧で不確かで掴めはしないものであっても、この人が。

チョン・ユンホ、その人が。

疲れ果てて帰る最後の場所が、自分であるのならば。

それで、いい───

「あ、もうお前帰って。彼女が来る時間。」

携帯に目をやりながら、淡々と僕に言い放った。
その瞬間に、全身から血の気が引いて冷えてく。

そう、これもいつもの事だ。

「シャワー使っていいから。」
「…はい。」

こういう時、何を言っても無駄だってことは一緒に過ごして来た時間で痛いくらい分かってる。

例えば、もっと一緒にいたいと───

普通の恋人同士が囁き合うような、そんな言葉を言いたくても。
貴方にとっての自分の存在価値が見出せない関係じゃ、そんな事は言えるはずもない。

その腕から逃れ、ゆっくりとベッドから起き上がった。
サイドに足を降ろしたまま下に散らばった服を拾い、シャツだけを羽織る。

この瞬間が堪らなく嫌だ───

バラバラになってる自分の心の欠片を、一つずつ拾い集めてるみたいで惨めで情けなくて。
そしてそれは、いつまで経ってもまともに一つの形になりはしない気までして来る。

酷く現実的で逃げたくなるような、瞬間。

「っ。」

立ち上がろうとした刹那。

進もうとする方向とは逆に腕を引っ張られ、また元の場所へ引きずり込まれる。
名前を呼ぶ事も許されないままに唇を塞がれて、当たり前みたいにして熱く湿った舌が入り込んで来た。
頭の一番先からジンと痺れるみたいで、足の指先にぎゅっと力が入る。

重なる唇はこんなにも温かいのに。

感じる重みはこんなにも心地いいのに。

この全ては、僕じゃない誰かのものだ。

「っ、…ヒョン?」
「ちゃんと食べろよ、お前。」
「え?」

離される唇が名残惜しくて追いかけると、もう一度だけ応えてくれた。
そして、解かれた腕。

「少し細すぎ。」

乱される───

振り回されるだけの自分。

彼女がいない時だけ、その時間を埋めるようにこうやって僕を抱く。

そこに、体を繋げるっていう形はあっても中身は何も存在しない。

ユノの心は。

全くここにはないんだと、思い知らされる瞬間───




to next...







☆ライブツアー2018 Tommorow記念☆ ←地味に開催中(笑)
数話で終わる予定です。



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月香

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