How to start the last love .last

2018.10.01 (Mon)
腕を掴まれたまま、
エレベーターに引きずり込まれた。

ドアが閉まる瞬間。

やっぱり触れ合う唇。

僕を奥まで押しやって、
その腕で囲って。

僕の声一つ漏らさないように、
ヒョンの全部が全部で。

掬い取られる。

「─── んぅっ、…ん…」

苦しくて空気を吸い込もうと、
微かに開いたそこから。

ヒョンの舌が滑り込んで来て、
また絡んで。

久し振りな上に、
こんな感情的なキスをされたらどうにかなりそうだ。

その階を知らす軽快な音とともに、
開いたドア。

そして、
離れる唇。

「溶けそうな顔。」

そう僕の耳元で囁いて、
繋いだままの指先を引っ張られた。

こんなヒョンは多分、
見た事ないかも知れない。

いつも優しくてどこか余裕があって、
そんな人だと思ってた。

仕事中に厳しくなるのは当たり前で、
その部分と二面で出来てるのかと勘違いしてた。

今、僕の目の前にいる人は。

余裕なんて何処にもなくて、
何かを守る為に必死になってる…格好悪い人。

だけど、それが何でか。

そんないつもは見れない、姿に。

僕の心は、
揺れ動かされる。

どくんどくんって。

沢山の血液が、
体中に回ってくように。

満たされてく。

無言のままに辿りついた、
そのドアの前。

ちらりとヒョンに視線を移しても、
微動だにせずドアを見つめたままだ。

「あの、…ヒョン?」

それには答えず、
躊躇いもなくインターホンを押した。

暫くしてセキュリティを解除する音と共に、先輩が顔を見せた。

「待ってたよ。」

何となく僕らが一緒だったのが分かってたように、
何も言わず招き入れてくれるジュン先輩にやっぱり胸が痛んだ。

二人一緒にリビングへ通される。

その間も、ヒョンは僕の腕を掴んだまま離そうとはしない。

何となく申し訳なくてその手を解こうとしても、より強い力で掴まれて無駄な抵抗だった。

「座ってよ、んなとこ立ってないでさ。」

そんな僕らに先輩がにこりと微笑んで、
ソファへ促してくれた。

「あの、先輩…。」

何を言えばいいか分からないけど、
何か言わなくちゃと思った。

「ん?どうしたの?何かあった?」

「……。」

だけど、やっぱり上手い言葉なんて出て来ない。

「ユノも一緒だったんだね。」

「あの…。」

「─── ジュン先輩。」

ヒョンが僕の言葉を静かに遮った。

「うん、どうしたユノ?」

「俺、先輩に謝らないといけないんです。」

「どういう意味?」

僕も訳が分からなくて、
真っ直ぐにジュン先輩を見つめたままのヒョンから、目が離せない。

「俺は。」

「うん。」

「チャンミンを、離せません。」

「……。」

「先輩がチャンミンにキスしたってのを聞いて、
すげームカつきましたし。でも、多分…や、絶対。
今回のは俺が悪いから。
だけど、だからって先輩に渡す気はありません。」

「ハッキリ言うね、ユノ?
俺に向かって。」

「言います。
何度でも、誰にでも。
それに先輩は、俺達の恋愛を絶対に茶化したりしない人だって信じてますから。」

言いたくても、
言えない。

自分が恋愛してるって、
好きな人がいるって。

それがずっと引っかかってた。

そんな風に思う事自体が、
やっぱり人には言えない恋なんだって思い知らされるだけで。

男女の恋愛でも僕らの場合、
とんでもないニュースになるのに。

今の二人の事を知ったらきっと、
僕らはこの地位を手放さなきゃいけないのかも知れないとか。

そんな風に、
いつも思ってた。

そんな僕の気持ちにヒョンは、
気付いてたんだね。

「すみません、生意気言って。
でも、ダメなんです。
誰にも絶対に、渡せません。」

ヒョンが頭を下げた。

誰の為に?

僕の為に?

ぎゅうっと心臓を素手で鷲掴みされたみたいに、
痛んで。

ヒョンの体をめいっぱい抱きしめたい衝動を、
ぐっと堪えた。

「チャンミンは?」

「え?」

ジュン先輩から突然聞かれて、
一瞬答えが出なかった。

「ユノは、こう言ってるよ?
チャンミンはどうなの?」

「あ…の。」

普段の僕なら、すぐにカッとして言いたい事も。
オブラートに包む事なくストレートに発言出来るのに。

やっぱり、
こういうのは言葉にするのは苦手だ。

「ユノだけがそんな風に思ってるの?
だったら、俺にもチャンスがあるんだよね?」

先輩の視線が僕を縫いとめて、
身動き取れなくなる。

ものすごく申し訳ない事をしたって言う…
罪悪感も手伝ってか、上手く言葉に出来ない。

「俺がもっとアプローチしたら、
振り向いてくれる事もあるって事でしょ?」

「……。」

ヒョンは黙って、
先輩の顔を見つめたまま。

どうして何も言ってくれないの?
僕の気持ちは分かってるはずでしょ?
なのに。

「ユノ、チャンミンが何も言わないから俺にもチャンスがあるみたいだね。」

「……。」

─── 違う。

僕の心の中にいるのは、
いつでもヒョンしかいない。

ヒョンが最後で、
ヒョンの次はないんだ。

ふっとヒョンが溜息を着いた瞬間、
それがきかっけみたいに僕の中の緩んでたスイッチを切り替えた。

そのまま僕は、
ヒョンの頬を両手で挟んで。

─── 口付けた。

驚いて瞳を開けたまんまのヒョンを、
薄らと見ながら。

でも、確かに。

僕から、唇を塞いだ。

上手く言葉に出来ないなら、
態度で示せばいい。

そんな僕を理解してくれたように、
ヒョンの腕が僕の腰に回っていつもみたいに引き寄せられた。

僕はヒョンの首に腕を絡ませて、
深く深く求めた。

目の前に誰がいても構わない。

そう、心から思った。

僕はこの手を、
離したりしない。

今までも、
これからも。

「─── もしもし?
うん、今日…そっち泊まっていい?」

ジュン先輩の言葉に我に返って、唇を離した。

携帯で話をしながら、
先輩は僕らに微かに微笑んで。

「ご馳走様。
ここ、明日まで使っていいよ。
俺、別んとこ泊まるから。」

「あ…。」

「鍵、ここ置いとくから。
もう一個あるから、次会った時に返して。」

気まずくて、
思わずヒョンと二人で立ち上がった。

そんな僕らに、
ますますジュン先輩の顔が緩んで。

GJのサイン。

「俺、モテるから。」

そう言いながら、
部屋を出て行った。

セキュリティの音がして、
ドアが閉まる音がして。

二人で、
ドサッとソファにまた腰を下ろした。

「チャンミナ、やりすぎ。」

ヒョンが可笑しそうに、
僕を見ながら抗議する。

「だって!ヒョンが…分かってるくせに、僕の気持ちなんて、なのに何も言ってくれないからですよっ!」

「んー…。だってさ。」

「何ですか?」

「俺が言わせるんじゃなくて、
チャンミンが自ら言わなきゃ意味ないから。」

僕の髪をぐしゃぐしゃにする。

確かに、
きちんと形や言葉にしなきゃいけない時って、あると思う。

それが出来ないでいると、
今回みたいな些細な事からどんどん縺れてく。

「でも、マジ焦った~。チャンミンが、先輩の前で…」

「言わないで下さいっ!!」

自分でも、自分らしからぬ事をしたと思う。

でも、それは。

紛れもなく、
相手が貴方だから。

「ね、チャンミン。」

「はい?」

肩を抱き寄せられ、
耳元で囁かれる。

「抱かせて。」

「……。」

その一言に、
ずくんと臍の奥がくすぐったい。

ヒョンの指が、
僕の顔の輪郭をゆっくりとなぞって。

唇を形取る。

その指を、ぱくっと咥えた。

ちゅっと軽く吸って、
舌先で遊ぶ。

「チャンミン、…煽ってるの?」

はい。

僕からの返事です。

Yes.

貴方の独占欲に包まれて、
今夜は…


─── 乱れたい。





END








うぉおおおおおお(雄叫び)←察して

お付き合いありがとうございました♡
この続きは皆さまの脳内にて完結です(*´з`)

【お礼】
拍手からコメント頂きました、
月○りさま
初めまして!コメントありがとうございます。
福岡も激戦だったみたいですね…(((;°▽°))
アリーナツアーになった途端にチケット取れないファンが…
さすがです、ウリトンは✧*。
テンプレ素敵ですよね〜!一目で気に入ってしまいました(ᵒ̴̷͈ᗨᵒ̴̶̷͈ )✧
のんびり更新ですが、またお付き合い下さい。ありがとうございます♡


お○かさま
こんにちは!今回もたくさんコメント頂きありがとうございます!
昔と今で私が思う2人が変わって来てまして。
7th.が今1番私が書きたい2人です( -᷅ ·̫ -᷄ )✧*。

2人には数十センチの距離で会いました(笑)
WITHの時に。嘘みたいな本当の話で(((;°▽°))
とにかく細かったです!
チャンミンは伏し目がちで、目の前で思わず『か、可愛い』としか言えなかった(笑)←言ったんかwww
ユノは1人1人としっかり目線を合わせてくれて、確か一言会話したと思います。
ユノが前に立って、チャンミンは1歩下がって…な感じで話してました。
ユノはね〜みんなに話す時も、じーっと1人1人見ながらなんで。
そこにいたファンが勘違いしましたよねwww←天然無自覚
とにかく一生の運は使い切りました(笑)
話が逸れましたが、これからもよろしくお願いします♡
実際会ってみてやっぱりhmnだと確信しましたので…うちはhmnしかない( -᷅ ·̫ -᷄ )フッ




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